道徳の学びとは―2
道徳とは、「いかなる学びか」なのかについて、よく質問を受けます。皆さんもご存知の通り、道徳とは「心の教育」です。「心の教育」とは教科と違い、みえにくくやりにくい。今年度からスタートとする道徳科では、そのなんとも抽象的な教科を「評価」までしなければならないのです。
道徳科では、よりよく生きる力をつけることが第一義です。つまり、自分(の中にある)にもっている「よき心」を自覚し、共感する必要があります。そして授業を通して、自分がよりよく生きている存在であることを互いに認め合うことで、自己肯定感や自己有用感を高めていき、いきいきとした姿(意欲)をうみだす学びを目指したいのです。
よって、子どもたちが受動的・他律的では、自ら考えることはなく、なんの学びもなくなってしまいます。「あれ? 親切とおせっかいの違いってなんだろう?」など、自ら考えようとする能動的・自律的な学びができれば、道徳科の授業は、ある程度の成功なのです。
あとは、教師が教えようとするのではなく、子どもと一緒に考えようとする立場で授業を進めることです。大事なキーワードは、「教える」ではなくて「ともに考える」です。ですから教師は、そんなに堅苦しく構える必要はありません。そのような立場で「ともに考える」という意識があれば、教師がどのような方法で授業を展開しても大丈夫なのです。
道徳の授業は、子どもと教師がつくりだす作品であり、大切な人生の一コマなのです。
大学卒業後、証券会社に入社。その後、福岡県筑紫野市立筑紫東小学校、岐阜大学教育学部附属小学校、東京学芸大学附属竹早小学校ほかで教職に従事。
現在は名古屋市の公立小学校で、道徳教育に磨きをかけながら、食生活の重要性を伝えることに注力しています。
趣味は、旅行、バレーボール観戦、ドライブ。
竹井塾を入口に、日本中で頑張る先生・栄養士・家庭を含め、みんなで子どもたちと食の大切さを語り合える場をつくっていけたらと考えております。
そして将来の夢は、日本の素晴らしい道徳教育を世界にも広げていくことです。