道徳科の授業をアクティブに変える①-12
平成30年度に「特別の教科 道徳」が誕生しました。子どもたちの心がどれほど育めるか楽しみです。しかし最前線にいる現場の先生たちは、道徳科の誕生に対して不安を抱えています。この不安を安心に変えるために、子どもたちの声に耳を傾け、道徳科授業を考え議論できるアクティブな授業づくりについて提案できればと思います。
ここで言う、アクティブな授業づくりとは、「課題の発見・解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習(平成26年11月20日中央教育審議会)」を示しています。
アクティブな授業づくりは、まずは発問の工夫から
現在、道徳科授業における発問の多くは、「このときの主人公の気持ちはどうですか」という場面ごとの発問をしています。
この発問を否定するつもりはありませんが、発問に対する答えが透明化し過ぎています。それゆえ、子どもたちが本気で考えようとしないことは、間々あることではないでしょうか。ですから発問をもう一度考え直し、「工夫すること」が大変重要なことです。
そもそも発問には、場面を問う発問と生き方を問う発問の大きく2種類にわけられます。これは、発問の対象や大きさによって異なりますが、どちらの発問も子どもの実態や教材の特性にあわせて、バランスよく使い分けることです。
ここで最も重要なことは、よりよい人間の生き方を目指すために何が大切なのかを考える発問を見つけ出すことです。そうしなければ、アクティブな授業づくりはできません。そこで、次の点に気をつけて発問を工夫したいと思います。
・子どもたちと考えたい問いをつくる(よりよく生きることができる根拠を探る問い)
・子どもたちの今後の生き方へつながる問いをつくる(よりよく生きていこうとする意欲的な問い)
よりよい人間の生き方を考えることができる発問をすれば、多種多様な授業づくりが可能です。発問をひとつ変えるだけで、子どもたちは考えはじめ、いきいきと自分を語りはじめます。
2018年7月28日と29日は、筑波大学附属小学校の日本道徳基礎教育学会の研究大会に参加しています。当日受付もしていますので、ぜひご参加ください。詳しくは、
日本道徳基礎教育学会のホームページをご覧ください。
大学卒業後、証券会社に入社。その後、福岡県筑紫野市立筑紫東小学校、岐阜大学教育学部附属小学校、東京学芸大学附属竹早小学校ほかで教職に従事。
現在は名古屋市の公立小学校で、道徳教育に磨きをかけながら、食生活の重要性を伝えることに注力しています。
趣味は、旅行、バレーボール観戦、ドライブ。
竹井塾を入口に、日本中で頑張る先生・栄養士・家庭を含め、みんなで子どもたちと食の大切さを語り合える場をつくっていけたらと考えております。
そして将来の夢は、日本の素晴らしい道徳教育を世界にも広げていくことです。